社会人2年目が本気で薦めたい『入社1年目の教科書』

今更紹介するまでもなく、ビジネス書として鉄板であろう『入社1年目の教科書』。

自己啓発系の本を購入することが少ないが、これだけは読み倒し、くしゃくしゃになってしまっている。


『優秀じゃない人』が活躍できるノウハウ

筆者・岩瀬大輔は、東大出身で、ボストン・コンサルティンググループに入社という、超エリート。次元が違いすぎて、参考になる話なんてないのではないか、と心配しながら本を開いたが、心配は無用だった。

まず、『何があっても遅刻はするな』から始まることからしても、筆者は普通の人間に向けてこれを書いていることがわかる。『当たり前じゃないか』と思っていたが、この1年でこれがいかに大変であるか、を理解した。1年間を通して仕事をしていると、『前日も遅く、遅刻するかもしれない』という日が必ずやってくる。また、『あれ?この日って、結局何時だっけ?』という日もある。そういうときに、この言葉を思い出し、何があっても遅刻しないように、大目に目覚ましをセットしておこう、とか、一応早めに出勤しておこう、とか行動することができる。簡単そうに見えて、非常に実用的なアドバイスなのだ。


少しハードルが高いことも・・・

当たり前だが実行できていないことだけでは勿論なく、自分ができていないことにも気づかせてくれる。『「何のために」で世界が変わる』というテーマでは、筆者は背後にある大きな目的を知ることで、コピー取り一つでも変わってくる、としている。最初は言われたことを正確にやることで精いっぱいであり、『少し文字を大きくしておこう』とか『あの資料もつけておこう』等考えることはなかった。本書を読み、いかに自分が想像力を働かすことができていなかったか、と思い知ったのだ。


一流の人間の仕事観

本書は若手社会人に向けたものであるが、コラムとして、筆者の仕事観やい筆者が『老大家』と呼ぶイル・サコン氏のリーダー観に触れている。『70歳を超えていると思いますが、いまでも毎日数時間かけて、いろいろなものを読んでいると言います』などの言葉は、視野を上げてくれる。


この1冊を確実に行動に移すことができるならば、周りの先輩・上司からの信頼を得て、活躍できることは間違いなしだと思う。時間が経ってから読んでみると、最初に読んだときとはまた違った見方をすることができ、また自分の成長したところ・成長が必要なところが、おのずと見えてくる。何度も読み返したい1冊だ。

考える猫

アイドル好きで、活字中毒な猫(25)が、主に哲学的・社会科学的にどうでもいいことを考える。

0コメント

  • 1000 / 1000